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世界の切りとり方

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インフルエンザワクチンを作るために冒せるリスクは?

The Economist Science Translation

http://www.economist.com/blogs/babbage/2011/12/flu-research

12月20日にアメリカ当局から、サイエンス誌とネイチャー誌へ異例の依頼がかかり、ウィスコンシン大学のカワオカ氏、ロッテルダムにあるエラスムスメディカルセンターのフォチェル氏それぞれの率いるチームがH5N1、鳥インフルエンザの調査を始めた。

WHO(世界保健機関)によれば、2003年以来、300名以上が鳥インフルエンザで亡くなっている。だが、もし動物から人へ、人同士では感染しにくい、という制限がなくなれば、パンデミック(爆発的感染)が起こるだろう。

研究室では既に空気感染するウイルスの生成に成功している。
フェレットに、遺伝子操作で作成した空気耐性のあるウイルスを感染させると、そのウイルスは10世代で空気感染するようになった。

このウイルスは研究所にしかいないが、自由にウイルスに耐性をつけることが出来るようになれば、テロリストがその技術を身につけるかも知れず、H5N1は生物学の原子爆弾となり得る。

アメリカ当局は、2001年の9.11以後、国立科学バイオセキュリティ諮問委員会(NSABB)を設立したが、NSABBは更なる理解と調査を促進するための、しかし悪用されない程度の十分な情報を提供することを報道機関に要求した。

サイエンス誌編集者ブルース・アルバーツ氏は、政府が秘密裏に科学者に情報共有するまで専門誌は待つだろうし、また新種のウイルスの情報は最終形態インフルエンザの新しい治療法開発を加速する、と述べている。

他の心配もある。シンクタンク、フォーリン・リレーションズ事務局のロウリー・ガレットは、耐性ウイルスの保管状況を憂える。現在の状況は、厳重に管理された他の重大ウイルスと違い、言うなれば単純なミスで拡散してしまいかねないのだ。